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本プロジェクトは、劇団解体社が長年にわたって取り組んできた独自の身体への視角に立脚しながら、「言葉が人体を引き寄せる」ようなプロセスを介して、個々の身体と特異な言語群との未聞の邂逅の地平である「人体言語」を開示せんと目論む連作プロジェクトです。国際的な連携のもと制作される各部は、それぞれデリダ、唐十郎、セリーヌの一冊の書物を主題として設定し、それらが共同体にもたらした縫合不能な傷跡がひとつひとつ切開されてゆくような場として構成されます。やがて一冊の書物へと至る人体の群れを凝視すべく、ご来場お待ちいたしております。

[第一部]

「動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある2006/ジャック・デリダ」

いまなお影響力の巨大な哲学者ジャック・デリダの晩年の講演をもとにした遺著をテーマに据える。猫に裸を見られた瞬間の恥じらいから立ち上がる膨大な問いの群れの襲来のさなかで、われわれの人間/動物観が過酷な審問に付されてゆく本書の言葉に対峙しつつ、解体社が追究してきた、「人間」と「動物」、その境界を設定しつつ攪乱する「言語」が原理的に問い直される。


  • 日程/Schedule
    • 2019年9
    • 20日 [金]・21日 [土]・22日 [日]・
    • 27日 [金]・28日 [土]・29日 [日]
  • 各 19: 30 開演


◎公開リハーサル&トークセッション開催決定!
9/7(土)20時より、創作中の上演の公開リハーサル、および企画ボードの鴻英良・高橋宏幸両氏も交えての、作品・プロジェクトの構想をめぐるトークセッションを開催いたします。無料でご参加いただけますが、ご来場の際には事前にメールかお電話にてご予約をお願いいたします。

◎ポストパフォーマンス・トーク

各回上演後に下記のゲストを迎えて、ポストパフォーマンス・トークを予定しております。

  • 20日(金) 田崎英明 (哲学研究、ニコラス・ロイル『ジャック・デリダ』翻訳)
  • 21日(土) 鵜飼哲 (哲学研究、ジャック・デリダ『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』翻訳)
  • 22日(日) 西山雄二 (哲学研究、ジャック・デリダ『獣と主権者Ⅰ・Ⅱ』共訳)
  • 27日(金) 鴻英良 (演劇批評、本企画ボード)
  • 28日(土) 國吉和子 (舞踊批評)
  •      竹重伸一 (舞踊批評)
  • 29日(日) 高橋宏幸 (演劇批評、本企画ボード)


[第二部]

「特権的肉体論/1968/唐十郎」

アングラ演劇の一般的イメージを形成するにあまりある功績を果たしつつ人口に膾炙してきた本書は、しかしその一人歩きするイメージを堀り崩してまで丹念に読まれることの少ない書物でもある。土方巽の身体思想における可能性の中心を本源としながら身体のあり方を探求してきた劇団解体社が、もうひとりの身体・言語の思想的巨人・唐十郎の肉体論を主題化するなかで、日本における68年の「身体」と「言語」の到達点が測量される。

  • 日程/Schedule
    • 2019年12
    • 13日 [金]・14日 [土]・15日 [日]・
    • 20日 [金]・21日 [土]・22日 [日]
  • 各 19: 30 開演
◎ポストパフォーマンス・トーク

12月13日より上演開始の『人体言語プロジェクト』第二部「特権的肉体論/1968/唐十郎」ですが、ポストパフォーマンス・トークに登壇いただくゲストが、以下の各氏に決定しました。

  • 13日(金) 清末浩平(「唐十郎論」本企画協力)/司会:川口典成(演出家)
  • 15日(日) 鴻英良(演劇批評、本企画ボード)
  • 20日(金) 高橋宏幸(演劇批評、本企画ボード)
  • 22日(日) 内野儀(演劇批評)×西堂行人(演劇批評)×高橋宏幸/司会:鴻英良

13日初日は「特権的肉体論」を論じて本作品の経糸ともなっている「唐十郎論」の著者との対話。
15日・20日は本企画ボードと演出・清水による「人体言語」の理念と上演をめぐる討議。
22日は鋭く対立点をも抱える演劇批評家四氏による、68年と現在の身体・言語を焦点としたディスカッションです。

なお、一度ご観劇いただいたお客様は、他の回のトークも無料でご参加いただけます。また、二度目以後の観劇につきましても、通常料金より1000円の割引とさせていただきます。ぜひ、人体言語プロジェクトの言説・言論にもご注目いただければと思います。
ご予約・ご来場お待ちいたしております。

※受付開始は開演の30分前、開場は開演の15分前です。
※劇場の構造上、開演するとご入場いただけない場合がございます。お早めにご来場ください。
チケット/Ticket
一般 3,000円
 三部作通し券 (第一部ご来場時、当日精算) 7,000円
  • ■構成・演出: 清水信臣
  • ■出演:
    • 熊本賢治郎
    • 日野昼子
    • 青田玲子
    • Jonathan Giles Garner (第一部&第二部)
    • 矢部久美子
    • 森澤友一朗
    • 毛利綾花
    • 間根山姫衣
    • -
    • Luke Macaronas (オーストラリア、第一部&第二部)
    • 安藤朋子(ARICA、第二部)
  • ■スタッフ:
    • [振付] 日野昼子
    • [照明協力] 河合直樹 ㈲アンビル
    • [音響協力] 落合敏行
    • [宣伝美術] STUJIO TERRY “OVERGROUND”
    • [制作] 森澤友一朗
    • [企画ボード] 鴻 英良、高橋宏幸
    • [企画協力(第二部)] 清末浩平
    ■主催: 劇団解体社
  • ■助成: 芸術文化振興基金助成事業

■プロジェクト・メンバー募集
2019年度より開始する「人体言語プロジェクト」への参加者を募っています。ご関心のある方は劇団までお問い合わせください。

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【関連サイト】
LinkIcon【Review】解体社ーセリーヌと「動物」をめぐって
/高橋宏幸氏, 2018年

LinkIcon【エッセイ】「剥製体」の現在
清水信臣, 2016年